「まりかの家で、手料理食いてぇ!」
という、遥歩のリクエストで…

誕生日の日、遥歩は一緒に帰ろうと、学校まで まりかを迎えに来ていた。

門で待っていた遥歩は、相変わらず女の子達に声を掛けられている。

部活の終わったまりかが、近寄りにくそうに様子を伺っていると、

『まりか!帰ろーぜ』
気が付いた遥歩が声をかける。

『うん、おまたせ…』
(なんか…彼氏みたい)

帰りながら、周りに目を向けると、
『見て!あの人、超カッコイイ!』
『わ!い〜なぁ…あんな彼氏』
と、羨望の眼差しを浴びる。

(遥歩が彼氏だったら、優越感!
…だけど、不安が絶えなさそう)
と、遥歩をチラ見するまりか。

『なに?一瞬見とれた?』
と、笑う遥歩。

『見とれてないから!』
と、顔を背けるまりか。

(なんか私、遥歩のペースになってない??)