『あれ?あのコ…』
『あ!ホントだ!』

買い物する まりかを見つけて、西高の女子達が騒ぐ。

『ちょっと、なずな!
あのコだよね?
悠樹につきまとってるの』

なずなは、軽くまりかを睨んだまま黙っている。

『てか、全然大したコトないじゃん!
なずなとは、比べもんになんないし!』
『悠樹、オンナ見る目なくね?』

『幼馴染だから、しょーがないよ…』
なずながやっと口を開く。

『なずな、まじ悠樹にチョコあげないの?』
『あんたお人形さんみたいにキレイなんだからさ、告ったらアイツ絶対意識するって!』

なずなは、また まりかを見ながら…

『今はムリ…
今動いてもイミないし…
だからチョコはあげない』
と、切なそうな顔をした。