一人になりたいと、帰ることにした まりかを駅まで送り、悠樹も帰宅した。

しばらくすると、遥歩が帰って来て、
『さっき、賢司がオンナといたけど?』
と言ってきた。

『あぁ…なんか元カノみたいだけど…
より戻すかもな』

『ふーん…
まりか知ってんの?』

『うん。だから兄貴も、しばらくはそっとしといてやれよ』

『なんで?』

『なんでって!
少しは まりかの気持ち考えろよ!』

『まりかの気持ちは、まりかにしか
わかんねーよ!

だったら俺は、その辛さを忘れさせてやるだけだし』


(か…
かっけーー!!

さすが百戦錬磨!
兄貴ながら、なんかすげぇ!


けど…俺には真似できねーよ……)