悠樹の方は、そのままトイレに行くと、
そこに居た遥歩が話しかけてきた。

『まりかって賢司狙いなんだ?』

『え…!?』
なんでわかったんだ?という顔で遥歩を見る悠樹。

『お前らの態度見てたらバレバレなんだよ』

『だったら!邪魔したりすんなよ、兄貴!』

『邪魔?
つーか、まりかが誰を好きでも俺には
カンケーねぇし。
ただ、まりかを振り向かせるだけだから』

遥歩の言葉が胸に刺さる悠樹。

『お前は まりかに協力してんだろ?
…ダセェな』

『俺は!

…まりかの気持ちを大事にしたいんだよ』

『おっ!いい言い訳じゃん!』

遥歩は小馬鹿にしたような笑顔でそう言うと、立ち去っていった。