『まりかの歌声、すげぇよかったし!
またみんなでカラオケいこーぜ』

『カラオケ!?
あー…みんな喜ぶかも…
てか次はボーリングにしない!?』

あっさり遥歩のペースに流される まりか。

その単純さがツボにハマり、笑いをこらえる遥歩。

『でもさ、遥歩めっちゃ歌上手いよね!
みんな、とろけまくってたよ!

あ、そー考えたらカラオケがいっかな?』

『どこでもいーよ。
まりかの頼みだったら、どこでも付き合うから』
と、優しい顔で答える遥歩。

『じゃ、決まったら連絡しろよ』
そう言って席を立つ遥歩。

『えっ、帰んの?』
『うん、なんで?』

(…なんでだろ?別にいーじゃん)

『聞いただけ!バイバイ』

遥歩の駆け引きに、心が乱される まりかだった。