まりかの電話を切った後、
悠樹は寂しそうに微笑む。


悠樹の言う悟りの境地とはこうだった。

まりかが他の人を好きでも、
自分は全くの対象外でも、
それでも まりかが大好きだ。

まりかの近くに居たい。
まりかの力になりたい。
まりかの笑顔が見たい。

(だったら!
俺は、俺に出来ることをやればいんじゃん!)と。

自分の気持ちは封印して、全力で まりかを応援する事を決意したのだった。


まりかは…
悠樹に背中を押され、脱オトコ嫌いにむけて初めての恋に動きだそうとしていた。