安心した悠樹は、なにげに話を続けた。

『どんだけ紹介頼まれてんだよ。
どーせ賢兄も頼まれてんだろ?』

『賢にぃは……』
そのまま黙り込む まりか。

『どした?』
まりかのその態度がやけに気になる悠樹。

『…賢にぃは紹介しないよ!』
思いきった様子で言う まりか。

悠樹は嫌な予感がしながら、
『…なんで?』

『…あのさ、悠樹だから言うけど…
私、賢にぃのコト好きかなぁって…』


一瞬、頭が真っ白になって、呆然とする悠樹。


『悠樹?

今めっちゃカミングアウトしたんだけど、聞いてた!?』

『あ…』
我にかえる悠樹。

『どしたの?』

『いや、うん、聞ーてたよ…
つか、まりか、男嫌いじゃなかったっけ?』

『そーだけど…賢にぃは特別なの!
昔っから憧れてたし…』

悠樹は胸が締めつけられる…