それから悠樹は、まりかを説得して運転をかわった。

『つかまる?[俺に]』
『んーん、だいじょぶ!』

(即答かよ!)
と残念に思いながらも、まりかとの二人乗りに感激する悠樹。

(悠樹とはいえ、男の子と二人乗りなんて初めてだなぁ…)
と不思議な気持ちになるまりか。

まりかの家に近づき、わかりにくいからと、チャリからおりて歩く二人。

悠樹は気になっていた事を聞いてみた。

『昨日、兄貴とカラオケいったんだろ?』

『うん、遥歩の紹介も頼まれてたからね』

『え…
二人っきりじゃなかったんだ!?』

『なんで私が遥歩なんかと!』

(まじか〜!
…よかった。

くそ、兄貴の態度に騙された!)