『じゃあさ、私が漕ぐッ!』

『え、ムリだよ』
(それに、俺がダセェ…)

『だいじょぶだって!
それに悠樹、疲れてるでしょ!?』

『俺はヘーキ』
『いーから、いーから!』

『じゃあ、行くよ!』
結局、まりかに強引に押し切られてしまった。

(俺、恥ずかしんだけど…)

ところが…
一向にまっすぐ走れない まりか。

『まりかッ、ヨロつきすぎ!!』
そう言って笑う悠樹。

『うるさいなぁ…
も、少しだから!』

(何が?)
笑いをこらえる悠樹。

(ヤバい!楽しい!!
なんか俺、心も体も急接近じゃん!

すげー幸せなんだけど…)