帰り道…

悠樹は手をつなぎたくて、そっと指を絡めると、

『わあっ!』

思いっきり、手を引っ込める まりか。
『な、なに!?』

『…なにって、
手ぇつなぎてーし…

つか、逃げんなし!』

『…だって!

ドキドキすぎて…!』

『 …… 』
(キスまでしたのに!?

でも、可愛い!!!)


ふと、以前の同じような場面が浮かぶ。

『…まりか、
いつから俺の事 好きだった?』

『え?
えっと…自覚したのは、インターハイの時だけど…』

悠樹はその頃を思い返す。

『え…

兄貴と別れたワケって…?』

『…だから、

悠樹のコト好きって気づいたからだよ』

『…

マジかよ!!!』

自分が まりかから選ばれていた事を知り、
更に、ドキドキされていた事が、紐で繋がっていく…

(どーしよ…

俺、幸せすぎだし!!!)