『斉藤、ありがとぅ…』

自分の想いと重なって…

『でも、ごめん…
好きな人がいるんだ…』

なぜか、ポロポロと涙がこぼれた。

『…うん。
なんとなく、わかってたよ…

橘、最近変わったし…

つか、泣くなよ!
俺、スッキリしてるし!』

そう言って、ハンカチを差し出した。

『…ありがと』

涙を拭く まりかを見ながら、



『もうすぐ卒業だろ?

だから、後悔したくなかったんだ!
言えて良かったよ!』



その言葉が…

胸に響いた。



クラスに着いて、
『文化祭、楽しもーな!』
と、笑顔で去っていく斉藤を見ながら…


まりかは覚悟が決まった。