一方 遥歩は、気持ちが動き出していた。

昔と変わらない等身大のまりか。
そして、他の女の子と違って、思い通りにならない まりかに心が奪われていく。

そんな中、悠樹が帰宅する。

『ただいま…
あれ、兄貴いたんだ?』

『自分家なんだから、当たり前だろ』

悠樹は特に反論せずに、自分の部屋へ行こうとする。

『あ、悠樹!俺、まりかにマジだから、
お前 手ぇ出すなよ!』

『…

はあッッ!?
なんで兄貴にそんなこと言われなきゃいけねんだよ!!
そんなの俺の勝手だろ!!』

怒る悠樹に遥歩は、
『お前…
ちっちぇー時から まりかのコト追っかけてたもんな!
そんなんじゃ いつまでたっても相手にされねぇぞ!』
と嫌味に笑った。

!!!!!
(そうなのかっっっ!!?)

悠樹は部屋でうなだれる。

昨日交換した まりかの電話番号を見ながら…

(あー…まりかに電話してぇ…

でも、そーやって追っかけてたらダメなのか!?)

と、遥歩の言葉で尻込みする悠樹だった。