まりかに気がついた沙夜香は、遥歩に知らせて頷くと、
遥歩は まりかの側にやって来た。

『久しぶり…』

『…うん』
驚きと申し訳なさで、言葉に詰まる まりか。

そんな まりかを優しく見つめ、

『俺さ…
お前のコトは、本気で好きだったよ』

『…うん』
込み上げてくる涙を我慢する まりか。

『でも今は…
ちゃんと大事な存在、見つけたよ』

『…うん』
遥歩の幸せに、救われる思いの まりか。



『だからお前も…
幸せになれよ』



涙が…


あふれ出してしまった。

『…うん、

あり…がと、遥歩』


遥歩は、私の頭をポンポンすると、

不安そうに待っている沙夜香さんの側に
戻り、優しく肩を抱いて去って行った。



お腹の子の父親が誰なのか…
少し複雑な気持ちになったケド…

遥歩の幸せと、
遥歩の言葉に…
更に背中を押された気がした。