『悠樹ー!』

チームメイトの呼ぶ声に、
我に返った二人は、慌てて離れた。


(やだ…

胸がキュンすぎ!!)

と、うつむく まりか。


悠樹は、
『すぐ行くー!』
と、返事をしつつも、

(なんなんだ今の!!

すげぇドキドキした…!)


ふと、今の衝撃で落ちた、まりかのケータイに気付く。

『まりか、ケータイ…』
と言いながら、拾おうとすると、

『…え?


ダメっっ!!』

思わず悠樹を突き飛ばした。

『ぅわっ!!』
コケそうになる悠樹。

『なんだよ!まりか!』

『ごっ、ごめん…!!』

(だって!プリクラが!!

見られんの恥ずかしーもん!!)


『私…

やっぱり帰るっっ!!』

と、まりかは走って…


逃げた。


『えっ!?
まりか!?』

(なんなんだ、いったい!?

なんか、まりかが…わかんねぇ!)