それから数日…

悠樹が部活から帰宅すると、
遥歩が電話で話しながら出掛けようとしていた。

『…ん、今出るトコ。
沙夜香は先 入って待ってろよ…』

悠樹は耳を疑った。

電話を終えて、玄関を出ようとする遥歩に、

『待てよ、兄貴!
誰と会う気だよ!』
と、睨みつける悠樹。

『…お前にカンケーねぇだろ』
と、ドアを開ける。

『また まりか傷付けんのかよ!』

遥歩は一瞬止まって、
『アイツとは別れたし…』
そう言って出て行った。


『え…!?』

悠樹は驚きで立ちすくむ。

(どーゆー事なんだ!?
仲直りしたんじゃなかったのか!?

そーいえば まりか、様子が変だった!


なんで…
俺に話してくんなかったんだ…?


まりか、大丈夫なのか…?)