『ごめん悠樹!
遅くなっちゃった』

『ん、へーき!
俺も話したかったし』

『明日、何時出発?』

『10時だから、余裕!』
そう言いながらも、あくびをする悠樹。


『ねむそ…
泊まってく?』


悠樹は驚いて、目を丸くする。

(なんだソレ!!!

えっ?

えっ?

泊まってくし!!!



って…
どんだけ意識されてねんだよ!)


まりかも、言ったそばからテンパる。

(なにゆってんの!私!!

遥歩と付き合ってんだよ!?

てか!そーゆーイミじゃなくて、
純粋に心配だっただけだし!


でも…
まだ一緒に居たいって思った気がする…)


『姉弟じゃないんだから』


そう言って悠樹は…
少し寂しそうな笑顔で、まりかの頭を
ポンポンとたたいた。


ドキッとキュンが同時にまりかを襲う。


『来てくれて、ありがとね…』
悠樹を見送りながら…

ー姉弟じゃないんだからー
その言葉でよみがえった記憶を辿る。


ー頑張って近付いても、兄妹みたいに思われるなんて…悲しいね ー

ーうん…わかるよ ー


(わかる…?

それって、やっぱり…!!



悠樹は、どんな思いだったんだろう…)