『そのコって、どんなコ?』

『…なんで?』

(そーきたか!
いい質問だと思ったのに…

えっと、そーだ!)

『どーしたら、そんな一途に想われるのかなって…思って!』

それを聞いて、思わず含み笑いする悠樹。

(なにソレ、
なに笑い!?

ますますわかんないんだけど!


あ〜も、私には聞き出せないかも…)


悠樹は笑いをこらえながら、
『兄貴、あんなんだけどさ…
まりかもちゃんと、一途に想われてると思うよ?』


(あ…
なんか現実に引き戻されたカンジ…

あんま考えたくなかったのに…)

悠樹は続けた。
『いー加減なトコはあるけどさ、でも、
まりかの事を大事に思ってんのは、
俺にもわかる。

まりかを傷つけた事で、兄貴自身も傷ついてるカンジだった…』


縦笛事件の時の遥歩と重なる まりか。

『あんな兄貴、初めて見たし…』

遥歩をフォローする悠樹に、複雑な思いの まりか。