(もしかして…
悠樹の好きなコって…私…?)

そんな憶測に惑わされないように、
まりかは、買い出しや掃除と、再び家事に励んだ。

でも相変わらず、夜になっても頭から離れない。

(遥歩のコトで傷付いてるはずなのに…
なんで私、悠樹のコトばっかり…)

いい加減ウンザリきた まりかは、

(よし!
直接 悠樹にきーてみよ!

まぁ、直球じゃなくて変化球で!
さりげなくきーてみよ!)

と、遥歩を気にして、メールで連絡を入れた。

"ちょっと話したいんだけど、
今から家に来れる?"

"すぐ行くから!"

短い返事でも、悠樹の優しさが伝わってきた。

(チャリだから、着くの22時過ぎるな…
今更だけど、なんか悪かったなぁ…
明日の予定とか大丈夫かな?



あッ!

しあさってインターハイじゃん!
明日って、出発するんじゃないの!?)

すでに10分ほど経っていたが、
慌ててキャンセルのメールを入れた。

"ゴメン!
明日ってインターハイの出発だよね?
話はまた、帰って来てからでいーよ!"

"わかった"

まりかは少し残念に思いながら、お風呂に入った。