(まりかが幸せなら、それでいい。
ほんとにそう思ってたのに!

思ってたのと現実は違くて…

あんなの目の当たりにしたら…


イヤだ…

イヤだ!!)

悠樹はリアルな辛さを痛感していた。



まりかは…
久しぶりに会えたのに、部屋にこもる悠樹を不満に思いながら、食事をしていた。

相変わらず美紗ママトークは炸裂している。

『遥歩が初めて、彼女紹介するって言うからビックリしたけど…

それが まりかちゃんだったから、更にビックリしたわ〜!』
と、ハイテンションで語る美紗ママ。

『遥歩、昔っから まりかちゃんに、
ちょっかい出してたもんねぇ!』

『うるせーよ』
と、ツッコム遥歩。

そんな美紗ママが、ふいに真剣な眼差しで、
『まりかちゃん、遥歩の事よろしくね!
何かあったら、なんでも相談してね!』
と、微笑んだ。

『…うん。
美紗ママありがとう!』
と、まりかも食事を楽しみ始めた。


遠く感じる、居間からの笑い声に、

(もし俺が、気持ちを伝えてたら…
なんか違ってたのかな…)

と、思いを馳せる悠樹だった。