『あのオンナは、幼馴染ってだけで…

ズルイよ』

と、うつむいて下唇を噛む元カノ。

『…ただ幼馴染だからって、無条件に選ばれるワケじゃねーよ…

選ばれる何かが、ちゃんとあるんだよ』

元カノは、うつむいたまま黙り込む。


『あんなバカ兄貴に、いつまでも執着してんの、もったいねーよ…


ちゃんと前に進んで…
選ばれるオンナになって、見返してやれよ』


自分と重ねる悠樹。


元カノは思わず、泣きだしてしまった。
他の女子達は黙ったまま、身体を摩って慰める。

悠樹は、持っていたタオルを差し出すと、

『…汚いし!』
と、元カノ。

(まだ使ってねーよ!!)

『でも…

ありがと…』

元カノは、そう言ってタオルを受け取り
顔を覆った。