昨日のキスの余韻に浸って、ベッドの中でゴロゴロする まりか。

(ついに!キス体験しちゃったぁ)

胸元のネックレスを触って、思わずにやける。

(早く遥歩に会いたいナ…)

基本、土日はバイトの遥歩に対して、
部活のない まりかは、更に寂しさが募る。



そんな頃、悠樹は…
遥歩の学校に練習試合に来ていた。

遥歩と戦う訳ではないが、
(絶対勝ってやる!!)
と、闘志を燃やす。

悠樹は調子が戻っていて、次々にゴールを決めていく。

『エース復活!だね』
と声をかける なずなとハイタッチして、休憩に入る悠樹。

初夏の暑さに、汗だくの悠樹は、
体育館そばの水場に向った。

ちょうど、バスケ部の女子達も休憩で、
水場付近に座っていた。

『わ!ちょっと、カッコよくない!?』
『やだ!カッコい〜!!
あんたもほら!
新しい恋愛にどぉ!?』

『やめてよ!
遥歩に比べたら、全然だし!』

悠樹は若干、ムカつきながらも、
(ソレ、俺の兄貴だし…)
と、笑いをこらえる。