負けたため、まりかのサッカー部は帰り支度をしていた。

『まりか、残念だったな…』

『あ、悠樹。

うん…でも次は負けないもん!』

『ん…お互い頑張ろうな!』

その言葉に、まりかは嬉しくなった。
選手とマネージャーを、同じ土俵で扱った表現だったからだ。

『うんっ!』

『じゃあ、おつかれ…』
名残惜しそうに立ち去ろうとする悠樹。

『あ、悠樹!
カッコよかったじゃん!
おつかれっ!』
と笑顔を向ける まりか。

悠樹は、驚いたように立ちすくみながら、嬉しさが込み上げる。

そして、
その笑顔に勇気をもらい、思い切って
『まりか、ケー番聞いてい?』

平静を装いながら、
めっちゃ緊張する悠樹。

『いーよ!交換しよ!』

『マジでッッ!!?』

心の中で思いっきりガッツポーズの悠樹だった。