『高校に入って、サッカー部で悠樹に出会って…

カッコイイし、サッカー上手いし、
でもなにより…

誰に告られても"好きなコがいるから"って断ってたよね?

その一途さと、はっきり断る優しさと強さが好きだった。

私、悠樹が大好き…』

なずなの告白を聞きながら、
少し心が癒されていく悠樹。

『なずな、ありがとう。

マジ…
嬉しいよ…

今まで気付けなくてゴメン。

けど、俺…』

『悠樹!』
その続きを遮る なずな。

『悠樹には、わかるよね!?

悠樹があの子を想うのと同じように、
私も悠樹を想ってきたんだよ?

好きな子がいるから、気持ち伝えらんなくて、
それでも支えくらいにはなりたくて、
ずっと側で頑張ってきたつもりだよ!』

なずなの話が…
自分や、希子の話と重なる悠樹。

『だから、簡単に切り捨てないでよ…

すごく、すごく好きなのに!
この気持ち救ってよ…』


その気持ちが、痛いほどよくわかる。
悠樹は、思わず なずなを抱き寄せた。