悠樹が電話で話す声が聞こえて、
相手がまりかだと察した遥歩は、

次の日、まりかと会うと、
『お前さ、あんま悠樹と仲良くしてんなよ』
と、やきもちを妬く。

『え、なんで!?
幼馴染だよ?』

『俺らだって、幼馴染じゃん』

『まぁ、そーだけど…
でも悠樹のおかげで、今があるワケだし!』

『なんで?』

『きーてないの?

8年振りに…あ、もう9年か!
に、再会した時、悠樹が私に気付いたから、こーやってまた仲良くなれたんじゃん!』

『え…?
アイツ気付いたの?』

そう言って、少し黙り込む遥歩。

『だったら、よけーダメだから』

まりかは少し不満気に、
『遥歩って、ソクバッキーだね』
と、口を尖らせる。

『だって…
独り占めしてぇじゃん!』
と、イタズラな笑顔で、まりかの顔を覗き込む。


(ぅわ!

キュンきたし!



って、また遥歩のペースに流されてるし!

でも束縛って、なんか嬉しい!

嬉しいケド…
ちょっと困る…

恋愛って、けっこーめんどくさいんだね…)