それから間もなく練習が終わり、部員達は片付けや帰り支度を始めた。

なずなも、まりかの近くで荷物をまとめている。

ふと目をやると、その荷物にミニーのパスケースが付いている。

(あ!
私と同じパスケース!

あれ、睨みっ子の荷物だよね?

え…?

同じ部活の部員とマネージャーが、
みんなの前でこんな堂々と、
ペアのパスケース付けてるなんて…)

人のペアには勘ぐるまりか。

(もしかして!

悠樹と睨みっ子、付き合ってんの!?

あ…
でもさっき、片思いってゆってたよね?

ってコトは…
悠樹の好きなコって、睨みっ子!?

片思い…には見えないケド…)


『お待たせ、まりか!


どした?』

『え?
あっ、お疲れ!

どこ行こっか?』

複雑な心境のまりかだった。