まっすぐな瞳、毅然とした態度の悠樹。

『なんだよ、友達って男かよ』

そう言って、男子達は帰って行く。


『まりか、ごめん!

こっちで待ってろよ』

悠樹は、まりかの荷物を持ち、腕をつかむと、スタンドの下の方に連れていく。

『もー少しで終わるから!』

そう言って、練習に戻る悠樹。

まりかは何も言えないまま、唖然としていた。

当たり前のように、さり気なく助けてくれた悠樹に、胸がときめく。

(練習中なのに、私のコト気にかけてくれてたんだ?


昔と変わんない悠樹…
変わらずに、なついてくる悠樹…

私も、昔と同じように可愛がってたつもりが…

いつの間に、頼もしくなったんだろ?
いつの間に、守られてたんだろ?

なんなんだろ…この気持ち)

目の前に伸ばされた腕を思い出し、再び胸が強く鼓動する。