女の子は涙目になりながら、
『そっか…
でも勝手に思ってるぐらい、いいよね?』

『思うのは自由だけど…
俺に許可求めるんだったら…ごめん』

『なんでよ!?
片思いなんでしょ!?
どうなるかわかんないじゃん!!』
感情的になる女の子。


『それでも俺…

そのコしか考えらんねーから』


悠樹の言葉に、
思わずキュンとなる まりか。
と同時に、何故だか切なさが襲う。


会話の途切れた様子に、まりかはそっと覗いてみた。

悠樹が、切なそうな顔で立ち尽くしている。

トクン…

胸に響いた。

再び、隠れてしまう まりか。

(悠樹のあんな顔、初めてみた…
なんだか知らない人みたい…)