(なにも言えなかった…

賢にぃのコト好きだったけど、
本気かって考えたら、違う気がする…

今思うと、憧れの延長線だったかも。

だから遥歩の言う通り…

私にはわかんない。)


まりかが少し落ち込んでいると、悠樹からの電話が鳴った。

『もーすぐ修旅行くからさ、お土産リクエストある?』

『そっか、そんな時期か…
どこ行くの?』

『…東京。
つか、元気ないじゃん…なんかあった?』

『ん…遥歩とケンカしちゃってさ』

(兄貴とケンカで、そんな落ち込むんだ!?)
胸がグサリと傷む悠樹。

まりかは続けた、
『遥歩のコト責めたら、逆ギレするんだもん…

でもさ、悠樹、
遥歩の女カンケーって間違ってるよね?』