目の前でしいちゃんがきょとんとした顔で、可愛く首をかしげる。


自分の世界に入ってた……。

お恥ずかしい。



「ごめん、ボーっとしてた……」

「それって、さっきついてたため息と関係ある?」



グラウンドに向いて設置してあるベンチに、しいちゃんとふたりで座る。


……あ、夏希が走ってる。

みんなキツそうなのに、あーんな余裕そうな顔しちゃってさ。


ムカつくくらいできるやつなんだよね、夏希は。



「え、いや……それとは関係ないよ!」



しいちゃんに余計な心配をかけてしまう!!