『え、でも……』 生徒会長を務める森谷先輩。 もちろん、彼が誰なのかなんて、すぐにわかった。 初めてこんなに近くで見た、森谷先輩のカッコよさにあたしはドキドキした。 『気にしないでよ。ほんとにこれから帰るからさ』 そう言われても申し訳ない気持ちで、しぶっていたあたし。 すると、森谷先輩は席を立って、『勉強、頑張ってね』と言い残して去っていった。 『カッコいー……』 生徒会長の印象って、あたしの中ではあんまりよくなかった。