そう言うと、テーブルにあるせんべいをパクッと口に入れた希子さん。 そっか、残念だな……。 「ねぇ〜、陽菜ちゃん」 どこか楽しそうにあたしを呼んだ希子さんは、自分の隣のイスをポンポンとたたく。 ん? ここに座ってってことかな? 希子さんの向かい側に座っていたお母さんは、おもむろに立ち上がりキッチンへと消えていく。 「どうしたんですか〜?」 「ちょっと、聞きたいことがあってね」 ふふふ、とイタズラっ子みたいに笑う希子さん。 笑った顔が、夏希にそっくり。