「ねー、なに乗るの?」

「お化け屋敷」

「ひっ!!」



それ乗り物じゃないよ!

というか、お化け屋敷なんて恐ろしいものが遊園地にあるの!?



「陽菜、昔っから苦手だよなぁ……」



あああ、夏希が悪い顔してる。

やばいよ、これはやばい。


夏希の手を振り払って逃げようと試みた瞬間、さらに強く握られた。



「逃がさねぇよ?」



夏希と両思いになって、幸せいっぱいなあたし。


きっとお化けなんて怖くない!

夏希とだったら、平気!……たぶん。


それから、帰るまでの時間、ふたりでたくさん楽しんだ。