わずかに腰を浮かしたとき、同じような体勢の夏希と顔がぐっと近くなる。


ーードキッ……。


なんとも中途半端なところで止まってしまい、顔はかあっと熱を帯びるばかり。



「好きだよ、陽菜。俺と付き合ってください」



そんなとびきり甘いセリフに、あたしは気絶するかと思った。

もう幸せすぎて死ぬのかな、あたし。


……なんて、考えたとき。


ーーちゅ。



「っ……!!?」



頬に唇の感触。

すごくすごく優しいキス。



「今日はこれで我慢する。……なぁ、返事は?」