邪魔なんて……。 うれしかったのに。 今、ふたりきりなのもうれしいのに。 「ううん。楽しかったよ」 「この際、はっきり言うけど」 「っ、なに?」 夏希の真剣な目が、あたしを捉える。 あたしは今、どんな顔してるのかな。 もう全身が心臓になったみたいだよ。 「俺は……」 どっくんどっくん。 心臓の音がうるさくて、思わず胸に手を当てる。 「陽菜の恋なんて、応援できねぇよ」