「え、観覧車……!?」



大きな観覧車。

夜にはライトアップされてきれいだって、誰かから聞いたことある。



「の、乗りたいの……?」

「……別に」

「はっ?」



いやいや、別にってどっちなの!?


夏希が乗りたいなら、あたしだって……。



「陽菜は乗りたくないの?好きそうだろ、こういうの」

「え、まぁ、うん」



あたしが少女マンガ好きなの知ってる夏希だからこそ、こんなこと言えるんだ。


あたしのあいまいな返事にどう思ったのかわからないけど、夏希はあたしの手を握って微笑んだ。