だけど。


あたしは窓の外に流れる景色を見ながら、呆れられることを覚悟して口を開く。



「な、なんか……恥ずかしくて、夏希と面と向かって話せなくなったの……」



ほんと、あたしってどこまでもだめなやつだ。


幼なじみなのに。

小さい頃は一緒におふろも入ったのに!


もう、違うんだよね……。


好きな人。

すごく好きな人だからこそ、こんなにも不器用になってしまうのかな。



「なんてかわいい理由なの!!」

「……え」



どこがかわいいの?

しいちゃん、なにかと履き違えてるよね、絶対。