「細かいことは気にしないのー!」

「すっごい気になるんですけど……」



ブツブツ言いながらも、しいちゃんと一緒に賑やかなグラウンドへと向かった。



「いいねー!活気があって!」

「まだ始まってないじゃん……」

「文句言わないの〜」

「文句じゃないです。見たままを言っただけです」



むくれたまま、グラウンドを見る。


まだ全体練習は始まってなくて、自主練をしてる人が少しだけ。

ご苦労様です……。


心の中でねぎらいの言葉をかけて、しいちゃんの方へ目を移す。



「彩斗、どこかなぁ……」