いくらがんばるって言ったって、あたしはすぐ弱気になる。


幼なじみって壁は、かなり高い。

壊せる日なんて、くるのかな。


壊せたとしても……それは、あたしが夏希にフラれたとき?


そんなことを考えてたら、一生告白なんてできない気がしてくる。



「そう思いたいならそう思ってたらいいんじゃない?いつか後悔しちゃうよ」

「えっ……」



人だかりから抜けて、げた箱へと向かう。


だけど、しいちゃんの言葉に思わず足を止めてしまった。



「言葉にしなきゃ伝わらないよ。あたしは伝えたから」