クラスが違うといっても、しいちゃんとあやくんは隣のクラス。 でも、あたしと夏希の場合は……。 「文ハイ……かも」 「えっ、ウソ!夏希くん、ハイクラ希望してたんだ……」 夏希のうしろ姿には、すぐに気がついた。 肩幅もあって、カッコいい背中。 思わず、ドーンってぶつかって、抱きつきたい衝動に駆られた。 その背中は、迷わずクラス表のいちばん右側……つまり、F組に向かっていた。 「遠いなぁ……」 今でさえまともに話せてないのに、クラスまで離れるなんて。