「びっくりしたよ!いきなり好きとか言うからさ!」



粉ものが並ぶコーナーで、しいちゃんは小さな声でさけんだ。


小さな声でさけぶって表現、おかしいけどそれしか思いつかない。



「なんか言いたくなっちゃって。とっくに吹っ切れたことだしね」

「だったらいいけどさ〜!てか、陽菜は夏希くんラブだもんね!」

「ちょっ!声大きいから!」



さっきは小声だったのに、なんで今のセリフを普通のトーンで言うかな!

このスーパー、誰が聞いてるかわかんないのに!



「とにかく!ホットケーキミックス買って早く帰ろう!」