俺のこと、好きっていいなよ。




「告白……できると思う?」



シャーペンをもてあそびながら、極力さりげない素振りで聞いてみる。


しいちゃんは驚いたように目を見張ったあと、ふわりと柔らかく笑った。



「できるよ!陽菜ががんばるなら、あたしもがんばる!」



その笑顔に、あたしは勇気をもらった気がした。


不安でいっぱいでも、自分がすごく臆病者だとしても。

やっぱり伝えたい。踏み出さなきゃ。



「テストが終わった日に作らない?とりあえずチョコくらいは作ってもいいかな、と!」



……まず一歩は踏み出せた、はず。