俺のこと、好きっていいなよ。




「っ!!」



ズバリと言い当てられて驚きを隠せないでいると、しいちゃんはにんまりと笑う。


まるで、"あたしにはお見通しなんだよ"って言ってるみたいな。

そんな笑みを浮かべるしいちゃんは、またシャーペンを置いて口を開く。



「……いつだったかなぁ」



独り言のようにつぶやくしいちゃん。


いつ、って……。

まさか。



「陽菜がね、なんかこう……恋してるのがわかったの。森谷先輩のときより、切ない感じがした」



恋してる……か。