夏希は、あたしとは反対に文系教科がものすごくできる。

そんでもって、理系教科は苦手なの!


自信満々に夏希を見やると、ふっとバカにしたように笑われた。


なっ!なぜかバカにされてる!?



「苦手じゃねぇよ?陽菜の文系教科みたいに欠点ギリギリじゃねぇし」

「ま、マジですか!」

「うん。マジマジ」



テキトーな返事をすると、さっさと歩いていく夏希。

慌ててその背中を追う。


小さい頃から、夏希はすべてのことをそつなくこなしてたもんなぁ。

勉強と部活を両立させることは、たいへんなのに。