「そんなのって……!じゃあ、たい焼きもつけてやる!」 まだ、ハッキリとはわからないけど。 幼なじみとして、家族みたいな存在としても、好きな夏希。 「ん、何個でも買ってやるよ」 あたしには新しい恋なんて、必要ないのかもしれない。 夏希の笑顔。 優しい言葉。 ……さっきの、俺様なセリフ。 ドキドキするのは、きっと……。 「……夏希が優しいのって、気持ち悪!」 あたしの憎まれ口に、また優しく笑う夏希に……胸の奥がトクンと音をたてた。