俺のこと、好きっていいなよ。




反動で投げ出してしまったマンガを、夏希がキャッチしてくれた。

「本を投げんなよな……」なんて言いながら、マンガをペラペラとめくる。


はぁ……あたしのバカ……。

なに取り乱してるんだか。


自分で自分に呆れながら、心を落ち着かせようとマンガを開く。


……って、あれ!?

マンガ、夏希の手元にあるんじゃん!


あれ、少女マンガ!

夏希に読まれるのは、なんか恥ずかしい!



「ちょっと返してよ!今から読むんだから!」



そう言いながら、マンガに手を伸ばす。