少なくとも陽菜じゃないからって……夏希の好きな人があたしなんて、考えてもないから!


結局、好きな人はいないの!?

秘密にしたいの!?


夏希って、わけわかんない!



「とりあえず、帰るぞ。これ食いたい」



焼きとうもろこしを示してから、先に歩きだしてしまう夏希。


変な夏希!

あたしはそう思いながら、颯希くんとかけ足で夏希の隣に並んだ。


今年こそ、好きな人……あわよくば彼氏ができますように!

手に持ったままの末吉のおみくじに、そう頼んでみた。