俺のこと、好きっていいなよ。




夏希の追いかける声に反応して、一瞬だけそっちを見ると、ちょうど女の子のグループで見えなくなった。


……って、あれ?

女の子たちに声かけられてない?


なんで夏希ばっかりモテるのよ!

心の中で悪態をつきながら、颯希くんと一緒にたい焼き屋さんへ向かった。



「うわぁ〜……人多いね……」



おやつの時間帯だからか、たい焼き屋さんには長い列ができていた。


まさかこんなに多いとは……!

並んでまで食べたいかって言うと……ちょっと微妙。


ただ夏希から離れたかった口実に過ぎないしな……。