俺のこと、好きっていいなよ。




あー……なんかヘコんできた。

夏希の言葉は意地悪だけど、実際、彼氏はいないし……。


両思いの恋って、どんな感じなんだろ。

お互いを想い合ってて、誰よりも特別な存在なんだよね……。



「夏希のバーカ!よし、颯希くん!たい焼きでも食べに行こっか!」



そう言いながら颯希くんの手を引いて、洋服屋さんを出る。


夏希なんて、知らない!

あたしは颯希くんとデートするんだもん!!



「ちょっ、待てって……」