「大丈夫だよ!僕には少ないくらいだもん!」



もう、可愛いなぁ。

……てか、あたし今日だけで何回“可愛い”って思ってんだろ。


なんて思いつつ「颯希くんすごいね!」と、頭をなでる。

すると、颯希くんは大きくうなづいて瞳をキラキラさせながら口を開く。



「うん!僕、お兄ちゃんみたいになりたいもん!」



そう言った瞬間、ひたすらカツ丼を食べていた夏希の手が止まる。


なんだかんだ、夏希も颯希くんのこと可愛がってるもんね。

夏希って、意外といいお父さんになりそうかも。