冬なのに、わずかに見える夏希の頬はほんのり赤い。


まさか、熱ある!?

体調悪いくせに出かけたりしちゃダメじゃん!!



「あ、赤くねぇよ!この鈍感!」

「いや、赤いと思うんだけど……?ってか、鈍感ってなによ!」



いきなりなんなの!?

ケンカ売ってるのか!?


ムッとして夏希から目を逸らしたとき、ふっと笑い声が聞こえた。



「……なにか?」

「ふっ、いや?なんでもねぇ」



なんでもねぇ、とか言ってるくせに、笑い続けてるんだけど!

なんか腹立つ……!